2014年の系統的レビューは、研究者が食べる速度を実験的に操作し、その食事で参加者が摂取したエネルギー量や主観的な空腹感を測った22件の研究を統合しました。研究者は、声かけ、食べ物の硬さ、コンピューターの合図など、異なる方法で食べる速度を変えています。
22件の実験が測った食事中の摂取量
遅い条件では、速い条件より食事中のエネルギー摂取量が少ない傾向にありました。
22研究標準化平均差 0.45遅い条件で摂取量が少ない方向
摂取量と空腹感は同じ動きをしなかった
研究者は、食後の主観的な空腹感には明確な差を確認できませんでした。
レビューでは、食事直後から3.5時間後までに参加者が申告した空腹感について、食べる速度による統計的に有意な差はありませんでした。遅く食べた参加者の摂取量が少なかったことは、遅く食べれば必ず満腹になるという意味ではありません。
この違いを押さえると、食べる速度を「空腹を消す方法」ではなく、食事中の摂取量に関わる一つの条件として考えられます。
研究結果を日常へ当てはめるときの限界
短い実験で確認した摂取量の差から、長期的な減量効果は判断できません。
22件の研究は食べる速度の変え方が異なり、研究間の結果にも大きなばらつきがありました。レビューは、その場の食事で摂取した量を主に調べています。仕事の休憩や家族との夕食で同じ差が続くか、体重が長期的に変わるかは別の問いです。
日常で確かめたい人は、同じ種類の昼食を二度だけ比べてみてください。一度は普段どおりに食べ、もう一度は数口ごとに箸やスプーンを置きます。食事にかかった時間、食後の満足感、急いだ理由を記録すれば、自分に無理なく続けられる方法かを判断できます。
試すなら二回だけ比べる
噛む回数を目標にする前に、食べる間隔を変えたときの時間と満足感を比べる。
MorselFlowで残せる情報
MorselFlowは食べる速度を測りませんが、食事の写真と時刻は残せます。
利用者は、写真を見ながら「会議の合間で急いだ」「今日は時間に余裕があった」といった状況を思い出せます。
食べる速度を採点するのではなく、速くなりやすい食事や時間帯を見つけるための記録として使えます。
本記事は研究を一般向けに紹介するもので、診断・治療・個別の栄養指導ではありません。短期実験の統合結果は、長期的な体重変化を示していません。