研究者は、3つの会議で参加者を2種類の申込フォームへ無作為に割り当てました。一方のフォームは肉料理を、もう一方のフォームはベジタリアン料理をチェック済みにしていました。肉料理がチェック済みの場合、ベジタリアン料理を選んだ参加者は2〜12.5%でした。ベジタリアン料理がチェック済みの場合は86〜89%でした。どちらの参加者も、送信前に料理を自由に変更できました。
ベジタリアン料理を選んだ人の割合
肉料理にチェック済みなら2〜12.5%。ベジタリアン料理にチェック済みなら86〜89%。
なぜ選択が変わったのか
参加者は料理を自由に変更できた。それでも、多くの参加者はチェック済みの料理をそのまま選んだ。
申込フォームでチェック済みの料理は、「普通の選択」や「主催者のおすすめ」に見えることがあります。参加者が別の料理を選ぶには、二つの料理を比べ、フォームの回答を変更する必要がありました。
この実験は、参加者の好みだけで昼食が決まるとは限らないことを示しています。申込フォームの見せ方も、参加者が送信する回答に影響しました。
どこでも同じ結果とは限らない
研究者が確認した大きな差は、すべての食堂で再現するとは限りません。
実験は会議の事前登録という特定の場面で行われ、昼食は無料で、参加者層にも偏りがあります。価格、味、宗教、アレルギー、入手しやすさが違えば結果も変わります。
2%から87%という数字を、普段の食堂でも起きる結果とは考えられません。それでも、食事選びを考えるときに、本人の好みと一緒に「画面で何が先に示されていたか」を見る価値はあります。
この研究をどう役立てるか
自分が選んだ理由を振り返るときは、画面や売り場が最初に示した候補も確認する。
宅配アプリが最初に表示した店、注文画面がチェック済みにしたセット、店がレジ前に置いた商品。画面や売り場は、日常の選択に出発点を作っています。自分の選択を振り返るときは、何を選んだかと一緒に、画面や売り場が最初に何を示したかも確認できます。
自分で環境を整える場合も同じです。朝に食べたいものを取り出しやすい場所へ置く、注文前に候補を二つまで決める。これは正しい食品を決める方法ではなく、毎回ゼロから選ぶ負担を減らす方法です。
一方、サービスの設計者には説明責任があります。設計者は、利用者が別の選択肢へ変更できることを明示し、変更に余計な手間や不利益を加えるべきではありません。実験Cでは参加者の85%が変更を支持しましたが、この支持率はあらゆる初期設定を正当化するものではありません。
自分が「また同じものを選んだ」と感じたら、画面が最初に何を表示し、別の選択へ変えるまでに何回の操作が必要だったかを確認します。気づいたことがあれば、候補の並びや置き場所を一つだけ変え、選びやすさが変わるか一週間試せます。自分を責める代わりに環境を観察すると、具体的に変えられる場所が見つかります。
MorselFlowでできること
食事記録の最初の一歩を、写真一枚にする。
食事を記録するたびに、料理名や栄養素を最初から入力するのは手間がかかります。MorselFlowでは、利用者が写真を選ぶと、アプリが料理と量の候補を表示します。
MorselFlowは、アプリが表示した候補を正解として固定しません。利用者は、食事を保存する前に候補を確認・修正できます。
本記事は研究・統計を一般向けに紹介するもので、個人の診断・治療・栄養指導を目的としません。研究結果は対象者と条件に依存し、すべての人に同じ結果を保証するものではありません。